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岡山大学病院での初期研修

岡山大学病院での初期研修を考えている学生さんへ

現在概ね1-3人の初期研修医が病棟医として循環器研修を行っています。初期研修医の上には7-8人の後期研修医もしくは病棟医・病棟医長、さらに不整脈グループ・虚血性心疾患グループ・心不全グループらの担当者が共同で患者さんの診断・治療方針の決定に当たりまた、個別に研修医の指導も行っています。したがって、一人の患者さんを何人ものDrが診察し、診断・治療について検討を行うことができるので、大変勉強になります。また当科では、病棟業務・運動負荷心電図などの検査業務・心エコー・シンチグラム・カテーテル検査・外来、を完全に分業して時間割を作っているので、病棟で受け持つ患者以外にも様々な検査室・外来で多種多様な循環器診療の現場を体験できます。当科の特徴として、虚血性心疾患以外にも難治性不整脈疾患(心室頻拍・心室細動)や肺高血圧といった他の研修病院では中々お目にかからない重症疾患が体験できることも大きな特徴です。

実際の時間割は以下のようになります(一例です)。

毎朝7:50-9:00 朝カンファレンス(新患紹介、重症患者の治療方針の検討、抄読会6~8論文)
月AM 心エコー、経食道エコー
月PM 病棟業務・救急当番
火AM 心エコー
火PM シンチグラム
水AM 運動負荷心電図、CPX
木AM 外来シュライバー(教授外来)
木PM 外来シュライバー(教授外来) 夕方~病棟カンファレンス(治療方針決定)
金AM 教授回診
金PM 心エコー・救急当番 夕方~エコーカンファレンス

これ以外に、月・金の朝カンファレンスでは、最近のトピックスを講義形式で紹介していますし、時間があるときには、火曜や水曜の夕方から循環器の基礎的な知識をスタッフが教えたりしています。


実際の研修の感想

以下に皆さんの先輩・同僚の感想を掲載しました。

初期研修
平成18年度研修医 岡田 真典

私は自由選択研修として循環器内科を3ヶ月選択させて頂きました。
循環器内科を選択した理由は2つあります。
一つは循環器科的内容はどの臨床分野においても必要となる知識であり,それを経験し,その末節でも身につけたいと思っていたからです。
そしてもう一つは,自分が学生時代から循環器分野が苦手であったからです。不得意だからこそ,この分野を勉強しておきたいと思い,研修に臨みました。

実際の研修は,病棟にて不整脈,虚血性心疾患,心不全をはじめとした循環器的疾患をもつ患者さんを主治医として受け持ち,循環器内科的臨床のポイントを学ぶことができました。疾患内容としては,(たまたま他の研修医が研修していなかったこともあり)循環器のほぼ全分野の疾患を偏り無く経験することが出来ました。
また,病棟業務以外にも,エコーや負荷心電図などの検査,心臓電気生理学的検査や血管造影などのカテーテル検査を見学及び実践できる機会もあり,非常に有意義な経験でした。
大江教授外来のシュライバーとしてつかせて頂く機会も週1回あり,その際には貴重な症例を診ることもでき,また大江教授の温かい診察を見学することもでき,大変参考となりました。
こうして病棟,検査室,そして外来と,どの場所でも丁寧な指導があり,研修医として求めているものを多々吸収することが出来たと思います。

さて,「苦手としていた」循環器分野ですが,研修を通じて,次第に「興味深い」分野となりつつあります。
もちろん,たった3ヶ月の研修であり,循環器科のほんの一部を垣間見たに過ぎません。知識に関しても,技術に関してもまだまだです。
しかし,この3ヶ月で経験したことは,あらゆる内容が貴重で,質の高いものであり,今後の臨床を行う上で大きな糧となったと確信しています。
ありがとうございました。


平成18年度研修医 湯本 哲也

僕は初期研修医2年目として,9~11月にかけて2ヶ月間の研修を行いました。市中病院とは違って急性心筋梗塞等の虚血性心疾患の経験は多くはありませんでしたが,大学病院ならではの不整脈や肺高血圧等の専門的で高度な診断,治療を目の当たりにでき充実した期間を過ごすことができました。循環器内科的な考え方,アプローチの仕方を存分に吸収することができました。


平成18年度研修医 三橋 利晴

「循環器内科での研修について」

循環器内科での病棟業務ではチームの一人として診療していきます。3ヶ月の研修期間中には、虚血性心疾患・不整脈・肺高血圧などを経験させていただきました。市中病院と比較すると、疾患の偏り(原発性肺高血圧・ブルガダ症候群が多い)が見られますが、「心機能を評価する」「心電図を読む」といった基本的なことはかわり無かったと思います。毎朝の新入院カンファレンスや毎週木曜日のカンファレンスでは症例プレゼンテーションがありますが、研修医としてプレゼンテーション能力を磨くのに大変よい経験となりました。特に心電図への言及が甘いと教授をはじめとする先生方に指摘され、自分の勉強が足りない事を自覚させられ、更に研鑚するモチベーションとなりました。

「症例が少ない。」「症例が偏っている。」といった点で大学病院での研修が忌避されている感があります。しかし、循環器内科での研修では症例数は決して少ないということは無く、やや偏った症例の中でも循環器の基礎について学べる研修先であると思います。
4月初旬に内科選択研修先を選ぶ際に循環器内科を3ヶ月と即決してよかったと思います。3ヶ月間ありがとうございました。


平成18年度研修医 小倉 可奈子

「循環器内科での研修を終えて」

3ヶ月の研修を終えて今1番思うのは、もっともっとこの科で研修したかったなということです。
本当にこの3ヶ月間は私にとって驚きの連続でした。
私が内科選択で循環器内科を選んだのはもともと循環器に興味があったということもありますが、岡大の循環器内科で研修した研修医の先輩方からすごくよかったという話をよく聞いていたこともありました。

実際研修してみて、虚血性心疾患から肺高血圧、不整脈、重症心不全まで幅広い分野を経験することができました。症例数も多く、心電図や心エコーの読み方から1つ1つの症例についてまで病棟医の先生を初め、どの先生も熱心に指導して下さいました。
毎日のカンファレンスでは症例の疑問点について活発に意見がかわされ、循環器の各専門分野の先生方が検査結果や文献を用いて問題点を解決していく姿勢をみて、形だけではないカンファレンスにとても感動しました。また、緊急時の対応の早さや協力体制もこの科ならではと思います。

循環器内科の医局はとても雰囲気がよく、そのことは日々の診療でも感じていましたがその他の場面でも多々感じることがありました。12月にあった忘年会の出し物では、仕事が終わった後、真剣に踊りやコントを練習したり、大掃除の時はほこりだらけの部屋でみんなで帽子・マスク・手袋で掃除をしたりしました。大掃除の時聞き覚えのある声だなと思ってふと隣を見ると、大江教授が医局員と同じようにマスク・帽子姿で楽しそうに掃除されていて大変驚きました。
この医局の雰囲気のよさと先生方の優秀さ、行動力が岡大の循環器内科の魅力なのだな、と実感しました。

勉強不足を感じさせられる毎日で、まだまだ勉強しなくてはいけないことはたくさんありますが、この3ヶ月間毎日心電図と格闘しているうちにいつの間にか嫌いだった心電図が大好きになってしまったことには自分でも驚いています。今後、先生方にこの3ヶ月で教えていただいたことを無駄にしないよう努力を続けていきたいと思います。
循環器内科での研修を他でもないこの岡山大学でできたことをうれしく思います。
先生方にはとても感謝しております。本当にありがとうござました。


平成18年度研修医 宇賀 麻由

「循環器内科での研修を終えて思うこと。」

私は医師になって初めての内科研修をこの循環器内科で行った。当初予定していた2ヶ月の研修を3ヶ月に延長して頂いたのは、もっとこの科で学びたいと思ったからである。基礎がない状態で専門的な分野の研修をすることは大変危険なことであるとも思う。大学病院の循環器内科というとなおさらかもしれない。しかし、3ヶ月の研修を終えて思うことは、いかに充実した研修を送るかは、本人のやる気次第ではないか、そしてそのやる気を起こさせて頂けるかどうかはその科の魅力ではないかということである。この3ヶ月本当にたくさんの事を教えて頂き、またいろんな経験をさせて頂いた。また、ここでしか見られないような特殊な疾患にも数多く携わった。専門的な疾患から基礎を学ぶこともたくさんあると思う。
本当に貴重な経験をさせて頂きました。ありがとうございました。


平成17年度研修医 高杉 瑞恵

「循環器内科での卒後臨床研修」

岡山大学病院では3ヶ月間の内科研修が必須であり、その研修内容は研修医の希望により自由に選択できるシステムになっています。私は将来、内科系を希望していたこともあり、循環器疾患の診療を経験したく当初2ヶ月の予定で循環器内科の研修を始めました。

循環器内科での研修は、病棟業務に加えて心臓超音波検査をはじめ各種検査室や外来診察室での研修など幅広い研修が出来るようになっています。しかし基本的には個人の希望に沿って、興味のある分野を重点的に研修することも可能です。例えば、「心エコーを習得したい!」という人は毎日心臓超音波室で専門の先生の指導を受けることができますし、「心カテがしたい!」という人は心カテに参加し、指導のもとでカテを実際にできます。

病棟業務は主治医チームの一人として、実際の診療に深く関わっていきます。虚血性心疾患から不整脈、肺高血圧、重症心不全など様々な分野の循環器疾患を経験させていただきました。治療方針の決定は、最新の文献や研究などをもとにカンファレンスで十分検討して行われ、EBMが実際の診療につながっていることを実感できます。

また大学病院の特性として指導医が充実していることはもちろん、循環器内科はスタッフ・病棟医の先生方が若くバイタリティに溢れ、教育熱心であることがとても印象的でした。
今後受け持つ患者や救急外来などでも、ちょっと心エコーをあてて心機能を評価する、心電図を読む、循環作動薬を使う場面に遭遇するなど、循環器内科で経験したことはすぐに実践できます。多くを学び、とても楽しく充実した研修ができました。私は結局、循環器内科での研修を3ヶ月に延長して研修を終わりました。ありがとうございました。


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