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不整脈に対するカテーテルアブレーション治療

はじめに

急に動悸や息切れ、胸苦しさを起こしたり、時には意識を失ったり突然死を起こすこともある不整脈に対して、現在ではカテーテルという細い管を使って局所麻酔で治療できる場合がとても増えています。不整脈に対してカテーテルで治療を行うことは一般にカテーテルアブレーションと呼ばれています。実際にカテーテルアブレーションでは、不整脈の原因となっている場所にカテーテルを進め、高周波により原因部位を壊死させて不整脈が二度と出現しないようにします。カテーテルアブレーションでしっかり治療ができれば、以後その不整脈の発作で困ることが無くなるため、とても有用な治療法です。


カテーテルアブレーション

当院でカテーテルアブレーションを行う場合、通常は局所麻酔と共に鎮静剤や鎮痛剤を併用して検査中の痛みやつらさをできる限り無くすようにしています。ですから検査に伴う痛みなどが怖いためにカテーテルアブレーションを受けることを迷われている方はそれ程心配されることはありません。またこの点については疑問などあれば検査前にもよく相談させていただきます。さらに患者様の年齢や状態を考慮して全身麻酔で行うこともあります。全身麻酔で行った場合にはカテーテルアブレーション中の痛みやつらさ、怖さは全く感じません。

検査時間については2~4時間程で、その不整脈の種類によって様々です。生死に影響を及ぼすような危険な不整脈の場合等の治療では長い検査時間となりますが、先に述べたように局所麻酔と鎮静剤や鎮痛剤を使用するので、患者様ご本人はそれ程検査が長くてしんどいと感じることはあまりありません。

入院期間は、一般には数日から一週間程です。ただしその不整脈の種類によって様々ですので、入院期間については外来にて担当医とも相談して下さい。

カテーテルアブレーションの利点としては、しっかり治療ができれば以後その不整脈発作で困らなくなる、あるいはその不整脈の種類によっては突然死を予防することができる場合さえあります。カテーテルアブレーションの短所としては、入院が必要であることと、やはり頻度は低いものの合併症の可能性があります。

当院は大学病院ということもあり、1994年から既にアブレーション治療を開始し、主に中四国の病院からそして近畿地方からも難治性や再発性の重症不整脈をもつ患者様のご紹介を多く受け、アブレーション治療を行っています。難治性不整脈の治療に非常に有用なCARTO systemおよびEnsite systemという特殊な三次元マッピング装置を常備し、また検査時には必ず不整脈を専門とする医師が同時に2人以上携わることにより難治性不整脈の治療成績を良好なものとしています。不整脈に対するカテーテルアブレーション治療に関しては国内でもトップクラスの高度な治療技術を有していると考えています。


最後に

患者様一人一人で不整脈の種類や症状、他に合併されている病気、年齢、社会的背景等は様々ですので、必要な検査時間や入院日数、カテーテルアブレーションの長所や短所について、そしてカテーテルアブレーションを本当に行った方が良いのか、あるいは薬の治療の方が実は良いのか等も含めて、まずは外来で十分にご相談させていただければと思います。当院には中四国で最多の一施設に4人の日本不整脈学会認定不整脈専門医がおりますので、まずはお気軽に外来にてご相談ください。


カテーテルアブレーション治療の適応となる不整脈
  • 心房細動
  • 発作性上室性頻拍
  • WPW症候群、房室回帰性頻拍
  • 房室結節リエントリー性頻拍
  • 心房粗動、心房頻拍
  • 心室期外収縮、心室頻拍
  • 小児の不整脈
  • 先天性心疾患の不整脈など
  • 心室細動、ブルガダ症候群


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