循環器内科からのお知らせ
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斎藤幸弘先生の「ヒトES/iPS細胞から右室型心筋細胞を特異的に分化誘導する方法に関する論文」がStem Cell Res Therに掲載されました。
2025.10.07
論文名:Specific induction of right ventricular-like cardiomyocytes from human pluripotent stem cells
雑誌:Stem Cell Res Ther. 2025 Sep 26;16(1):519.
概要:ヒトiPS細胞から分化誘導した心筋細胞は、移植治療や疾患モデルとして利用されています。しかしながら、その心筋細胞が左室なのか右室なのかについて言及した研究はほとんどありません。
本研究では、従来の心筋細胞分化誘導プロトコール(Lian et al. Nat Protoc. 2013)からは主に左室型心筋細胞が生じること、そして同プロトコールにおいて分化誘導初日にBMPシグナリングを阻害すると主に右室型心筋細胞が生じることを明らかにしました。
さらに、分化誘導した右室型心筋細胞は左室型心筋細胞と比べて異なる特徴を示すこと、その違いは生体内の右室心筋細胞と左室心筋細胞間でも認められるものであることがわかりました。
iPS細胞から生じる心筋細胞の種類を区別することは、疾患モデルの精度向上やより効果的な移植治療の実現に寄与することが期待されます。
外部リンク:https://link.springer.com/article/10.1186/s13287-025-04656-0