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循環器内科における
女性医師の働き方
循環器内科は激務?
急性冠症候群などの疾患を対象としていることから、循環器内科は一般的に多忙な科とみなされ、診療科を選ぶうえで躊躇されることが多いと思われます。
しかしながら2024年度より働き方改革が医師にも適用され、循環器内科もこれまでのような診療体制を考え直す時期にあります。また新卒医師における女性の割合は年々増加しており、循環器内科に限らず女性医師が家庭、出産、育児のバランスを取りながら診療に携われることが重要です。循環器内科はカテーテル検査や治療だけでなく、心エコー、心臓リハビリテーション、心臓CTやMRIなどの画像診断など多様な分野があります。また近年は経カテーテル大動脈弁留置術や経皮的僧帽弁クリップ術といったカテーテル治療において手技中の経食道エコーが必須であり、心エコーの活躍の場が増えています。
そこで私たちは女性医師が循環器内科を続けていくために、一人一人の能力や興味を最大限に活かせる勤務形態を整えることが大切と考えています。そのために以下のような取り組みを行っています。
当科の取り組み
01チーム医療体制
当科における診療業務は複数が担当医になるチーム医療体制としています。家庭の用事で欠勤や早退する場合もチームでサポートできる体制が確立しています。また夜間、休日の対応は夜間休日担当者が診療にあたります。緊急カテーテルなども待機制にしており、仕事とプライベートが明確に区別できるようにしています。
診療内容についても担当医の自主性を尊重しつつ、方針に悩む症例はチームで意見を共有し、1人1人の心身の負担を軽減するよう心掛けています。
02勤務時間内でのカンファレンス
当科では病棟カンファレンス、不整脈カンファレンス、エコーカンファレンス、ストラクチャーカンファレンス、基礎研究カンファレンスなどがありますが、いずれも勤務時間内に行っています。カンファレンスで症例の相談だけでなく、論文の紹介、研究の相談なども行っています。勤務時間内に行うことで、家庭と仕事の両立ができるよう配慮しています。またカンファレンスをオンラインで行うことで、休職中でも知識のアップデートや論文・研究の相談も可能となっています。
03キャリヤや復職のサポート
産休や育休を取得することは当然ですが、出産後は育児のためフルタイムでの勤務が難しい場合もあります。そのため岡山大学ではMUSCUTプロジェクト(https://www.okayama-muscat.jp/)を始動し、岡山県で働く女性医師のキャリヤや復職をサポートしています。
取得できる主な専門医・認定医
循環器内科では下記の専門医や認定医を
取得できるようサポートしています。
(日本心血管インターベンション治療学会)
(日本心臓リハビリテーション学会)
先輩Drに聞いてみた!
I先生
(2018年卒業)
働き続けるには大変な印象があり、悩みましたが
働き方の選択肢も多く、循環器内科を選択してよかったです。
私は岡山大学を卒業し、初期研修から現在7年目まで市中病院で働いてきました。循環器内科は緊急対応や重症疾患が多く、女性医師が働き続けるには大変な印象がありましたので、当初専門科を決める際には将来のライフワークバランスも考えてかなり悩みました。しかし、循環器の面白さややりがいに惹かれ、さらに先輩女性医師の存在も後押しして、「とりあえずやりたいことをやってみよう」ということで最終的に循環器内科を専攻しました。3年目からは、虚血、心不全、不整脈、SHD、エコー、救急集中治療など、ありがたいことに幅広く好きなことを学ぶことができ、手技もたくさん経験させていただきました。また、尊敬できる上司やモチベーションの高い同僚にも恵まれました。岡大では関連病院の若手医師が集まる会も定期的に開催されており、他施設の先生方からも刺激をいただいています。
女性医師が働く環境としては、循環器は疾患が幅広い分働き方の選択肢も多いかと思いますし、子育てをされている先生もいらっしゃいます。また、私はこれまで3か所の岡大関連の市中病院で働かせていただきましたが、どの病院も困ったことは相談しやすく柔軟にサポートしてくださる環境でした。私自身悩んで循環器内科を選択しましたが、思い切ってよかったと感じていますので、少しでも循環器内科に興味があればぜひ考えてみてください。
最後に
診療をしながら家庭や育児を両立させるために様々なサポートを行っています。それでもまだ不十分な点も多く、個々の事情に合わせたサポートを構築していきたいと考えています。循環器内科を考えているが家庭や育児と両立できるか不安に感じていましたら、いつでも相談にのりますのでご連絡ください。