岡山大学循環器内科 岡山大学循環器内科
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多屋慧先生の「PCIでのロータブレーション破損に関する症例報告」がJACC CaseRepに掲載されました。

2025.10.07

症例報告:Guide Tip Damage Due to Rotablation

雑誌:JACC Case Rep. 2025 Sep 10:105347. doi: 10.1016/j.jaccas.2025.105347.

概要:ロータブレーションシステムは、高度石灰化病変を研削するデバルキングデバイスですが、まれにシステム特有の合併症が起こり得ます。 今回、ロータブレーション中にガイドカテーテル先端が破損した一症例を報告しました。右冠動脈入口部の高度石灰化病変に対して8FrシステムでPCIを行い、2.25mm径バーによるロータブレーションを要しました。病変部は良好な拡張を得たものの、術後にガイドカテーテル先端の一部欠損を確認しました。幸い、臨床的な後遺症は認められませんでした。 ガイドカテ先端の破損の原因は、ガイドカテの冠動脈に対する同軸性が不十分で、ガイドカテ先端に過剰な力が加わったことに加え、ガイドカテとバーサイズ差が小さいことも関与していた可能性も検討しました。 今回の症例のように、特に右冠動脈の入口部病変に対するロータブレーションの際には、バープラットフォームをガイドの外側に位置させることが、同様の合併症を予防しうることを報告しました。

外部リンク:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2666084925021291?via%3Dihub