岡山大学循環器内科 岡山大学循環器内科
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高谷陽一先生の「心サルコイドーシスと高感度トロポニンTに関する論文」がCirc Jに掲載されました。

2025.02.21

論文名:Impact of High-Sensitivity Cardiac Troponin T on Clinical Outcomes in Patients With Cardiac Sarcoidosis

雑誌:Circ J. 2025 Feb 7. doi: 10.1253/circj.CJ-24-0801.

概要:心臓サルコイドーシスは生命予後不良な疾患であるが、予後に関連するバイオマーカーの有用性は確立されていない。そこで、本研究は、高感度トロポニンTが予後予測に有効であると仮説し検討を行った。
心臓サルコイドーシス92症例で、PSL導入後の慢性期に高感度トロポニンTを測定し、高値群(>0.014 ng/mL)と正常群(≤0.014 ng/mL)に分類した。観察期間63か月で、心死亡は高値群で7例(19%)、正常群で2例(4%)認め、心死亡率は高値群で有意に高く、高感度トロポニンTは独立した危険因子であった。また、心イベント(心死亡+心不全入院+致死性心室不整脈)の割合も高値群で有意に高かった。
高感度トロポニンT上昇は、心臓サルコイドーシスの生命予後に関連しており、予後予測のバイオマーカーとして有効であることを提言した。

外部リンク:https://www.jstage.jst.go.jp/article/circj/advpub/0/advpub_CJ-24-0801/_article