循環器内科からのお知らせ
NEWS

中島充貴先生の「三日月状ASDに対する経カテーテル閉鎖の症例報告」がCardiovasc Interv Therに掲載されました。
2025.02.21
症例報告:Challenging case of transcatheter patent foramen ovale closure: pitfall by hidden crescent-shaped atrial septal defect
雑誌:Cardiovasc Interv Ther. 2025 Feb 10. doi: 10.1007/s12928-025-01101-0
概要:以前当院から、高齢者では三日月状の形態をした心房中隔欠損(ASD)を認める事があり、元々は卵円孔開存(PFO)であった物が後天的に伸展されてASDの血行動態を示すようになった可能性がある、という旨を報告いたしました(JACC Asia. 2024 Nov 12;4(12):1013-1016. doi: 10.1016/j.jacasi.2024.09.006.)。今回、三日月状ASDに伴う体位変換性低酸素血症(platypnea-orthodeoxia syndrome)に対して、経カテーテル閉鎖術に難渋した症例を報告いたしました。当初はPFOと診断して閉鎖術を試みましたが、サイズが限られたPFO閉鎖デバイスでは閉鎖できず低酸素血症が改善しませんでした。3D経食道エコーで観察すると三日月状ASDである事が判明し、大きめのASD閉鎖デバイス(CARDIOFORM ASD Occluder 44mm)を用いると適切な閉鎖に成功しました。このシャントは血行導態のみでなく、インターペンションの観点からもASDの亜型として認識する重要性が示唆されました。
外部リンク:https://link.springer.com/article/10.1007/s12928-025-01101-0